- Can, could, may使い分けを学びましょう。助動詞は、和訳で「わかっている」と判断することが最も危険です。
「英語教育、迫り来る破綻」(ひつじ書房)
「コミュニケーションとは、発信した情報が直線的に相手に届くというような単純なものではありません。一人の人間が話したことが相手に伝わる際には、その場の状況や相手との人間関係など、さまざまな要素が関係してきます。人間が行うコミュニケーションは、相手との相互行為であり、人間同士の関係作りなのです。(p.91)
そのようなコミュニケーションを可能にするための「コミュニケーション能力」には、文法や語彙などの言語知識は無論のこと(文法知識がなければまともなコミュニケーションは無理です)、一貫性をもって話したり書いたりする能力(これがないと支離滅裂な印象を与え理解してもらえません)、言語を状況に応じて適切に使える能力(これがないと失礼な言い方で相手を怒らせてしまいます)、うまく話しが通じない時にどうするかという方略的能力があり、さらには相手の話の真意を汲み取る能力(婉曲な表現を使うのは日本人だけではなく、英語にもどの言語にも遠回しな言い方や丁寧な表現などがあります)など、きわめて多層的かつダイナミックな能力が関わってきます。そのような言語に関する能力の基盤となるのは、世界に関する一般的な知識(つまりは常識や教養)であり、人間に対する洞察力や共感、ものごとを学んで理解しようとする意欲等、いわば全人的な資質が関わってきます。しかも外国語でコミュニケーションを行うとなれば、異文化に関する知識に加え、自文化を相対化して異質な文化を理解しようとする開かれた心が必要です。TOEFLにせよTOEICにせよ、テストに相互のやりとり(interaction)は入っていませんし、IELTSの面接式運用能力試験にしても、試験官の前で試験される受験生という人工的な立場での会話です。外部検定試験における点数で、現実世界で起きる複雑きわまるコミュニケーション能力を測定しようとする試み自体に無理があるわけです。(p.92)」
「英語力云々の前に、ノーベル賞を受賞するほどの業績があれば、世界中から尊敬されることになります。これは科学者に限らず、世界で活躍する企業人であれ外交官であれ、同じです。ビジネス交渉に外国語(英語とは限りません)は必要でしょうが、それ以前に問われるのは、人間性です。異文化と接する際の寛容性と、相手を傷つけないで論理的に主張し折り合うことのできる柔軟性を併せ持った人間力と言えるかもしてません。英語が喋れるだけで尊敬を勝ち得るのが難しいことは、世界各地で仕事をした経験のある人なら誰もが感じているはずです。(p.93)」
辞書は便利になりました。
電子辞書にはいろいろな情報が詰まっているし、試験対策資料もあったりと、隙間の時間がふとあいたり(授業がつまらなかったり?)するときにでも楽しめる情報が入っています。
ネットを利用している時には、ネット上の無料辞書もアクセスしやすいです。
紙の辞書は?重くて持ち運びにくいし、引くのに時間がかかるし・・と思っていますよね?
英語をはじめてから、いままで一度も紙の辞書を持ったことがない、開いた事がない人は、ぜひSI Roomにある辞書書籍で、1冊選んで手に取ってみることから始めてみてください。
紙の辞書には「レベル」があります。和書にも洋書にも「レベル」があるんです。自分がどのレベルにいるか、で辞書を選びましょう。目標としている「レベル」ではありません。
辞書を使い慣れていない人、母語が日本語である初心者、初級者には和書の辞書がよいでしょうね。母語が他の言語だったら、「和書」を特には進めませんが、「日本語磨きも同時に」と思うのであれば、和書はよいでしょう。
和書の辞書もそれぞれに個性があります。いろいろなおすすめ点はありますが、自分が「これなら仲良くなれそう」という視点で選ぶのはどうでしょう。私は結構こだわるので、紙質、紙の厚さ、文字の大きさ、色、フォント、使用頻度提示などなど、細かくチェックして「これ」と選ぶタイプです。上級者は見出し語彙数で選ぶ必要がありますが、そうでなければ、例文がどれだけ読みやすいか、用例や語法、できれば類義語、派生語がつかみやすいものをおすすめしたいです。(でも、好みによります)
発音記号ってどうやってわかるの?という人は、巻末に発音記号が簡単に説明してあるものもあります。みてみてね。
どんな辞書を選ぶかは、何を学習したいかによります。そして、その辞書を使いこなすかどうかは、その辞書の「個性」を示す説明をどれだけ巻頭で理解しているかによります。「宝のもちぐされ」のもっと手前で、「紙の辞書は重い」「ひくのに時間がかかる」と結論づけていると、宝に出会うこともせずにいる・・・ということになります。なんて、もったいない。
SI Roomでまず使ってみて、「これが好きだな」と思う一冊から手元に置いてみるとよいかもしれません。お金持ちなら、どんどん買ってもいいです。英語のプロを目指す、あるいは、英語や言語が大好きな人は、用途に合わせて使うたくさんの辞書に囲まれたいですね。
洋書の辞書のお話
和書とはいえ、最近、ロングマンから英和辞典が出ました。これにはSpoken, Written, JACET(日本の英語教育の学会の1つです)を基準とした「使用頻度」が提示されています。ロングマンが示す、主要3000語が巻末にあるのも参考になるでしょう。オックスフォードの辞書も同様です。辞書の巻頭にあるシンボルマーク一覧をきちんと把握してから、辞書を使いましょう。Phrasal verbやidiomの表示、類義語(Thesaurus)、反意語の表示が見やすいです。Collins COUILD (Intermediate)などには、usage(語法)のほかに、Word Partnership(ほかではコロケーションと呼んでいたりします)やWord Linkという表示があります。
ロングマンには、目的別の辞書ですが、English Language and Cultureという辞書もあります。Cultural Noteがおもしろいです。ただ今SI Roomにあるものはオール白黒で、私好みではないことは確かです。(内容はとても評価しています)
ロングマンのExams Dictionaryというとても分厚いものも、真剣にExamに取り組むのであれば、とても、とても内容の濃い辞書です。(初級者はあけて「これを目標にしよう!」などとするとよいかもしれません。)
「英語を身につけるのに、効果的な方法はなんですか?」とよく問われます。「この方法は、効果的ですか?」とも。
たしかに効果的な学習だと思える方法はいくらでもあります。でも、それを「効果的に」学習できるかどうかは、自分次第だということをまず忘れないでほしいです。
残念ながら、学習の成果は、一日、一週間、一ヶ月、一年程度で現れるとは限りません。早い人もいますし、遅い人もいます。「目安」は最低でも3ヶ月単位、とよくお話しています。
それゆえとてつもなく根気がいります。そして、時間がかかります。自主学習記録に「時間がかかって前に進まない」と書かれていることがあります。身に付いていないのに、時間をかけずに、前へ前へと進む・・・ではまずいよね。
残念ながら、「根気」x「時間」=「ことば力」というような、簡単なものでもありません。ことばは、糸を紡いで、織りあげていくようなもの。
たくさんのことをして、糸を何万本も、ただ並べて置いていっている人をみかけます。あるいは小さな布を織って、それを壁にはりつけているだけのような人もみかけます。織り込んでいかなくちゃ。あるいは、パッチワークのごとく縫い合わせていかなくちゃ。そうしないと、1つの「ことば」にならない。
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続きはFacebookで。
記事例:(以下はあくまでも数例です。この他にも自由に記事を探してみてください)
Wikipedia
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英語VIの課題
課題内容:複数のheadlineから情報収集。各ニュースについて下記の基礎情報をまず抜粋しましょう。(画像コピーは不要)
BBC News Asia
15 May 2012 Last updated at 15:51 GMT
4月28日(土)13:00〜15:00、192B-LLにおいて、第10回マジカルワークショップを開催しました。
日本語から英語への発想転換を強化するためのトレーニング方法をご紹介しました。
SIルームにある教材の中から、おすすめをしたのは、以下の教材です。
表現のための実践ロイヤル英作文法 問題演習 | 綿貫陽 ほか | 旺文社 |
表現のための実践ロイヤル英文法 | 綿貫陽 ほか | 旺文社 |
同時通訳が頭の中で一瞬でやっている英訳術リプロセッシング | 田中智子 | 三修社 |
同時通訳が頭の中で一瞬でやっている英訳術リプロセッシング ドリル | 田中智子 | 三修社 |
英語リプロダクショントレーニング | 小倉慶郎 | DHC |
スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング | 森沢洋介 | ベレ出版 |
とことん話すだめの瞬間英作文トレーニング | 森沢洋介 | ベレ出版 |
やっぱり英作文〜英語の語順をマスターする〜 | 岩切良信 | ベレ出版 |
英語はほんとに単純だ! | 西巻尚樹 | あさ出版 |
こんなふうに学びたかった英語 | 伊藤悟 | Z-KAI |
英文法・語法トレーニング 基礎講義編 〜英文法を完全にモノにする15章〜 | 風早 寛 | Z-KAI |
CD付 英語構文必修 101〜センターまでならこれ一冊〜 | 渡辺寿郎 | Z会出版 |
“英語のしくみ”が見える[基本動詞+前置詞}イディオム1000 | クリストファー・バーナード | プレイス |
ゼロからスタート基本動詞〜動詞70のコアイメージをつかめば英語力がぐんとアップする〜 | 妻鳥千鶴子 | Jリサーチ出版 |
10日間でマスター! 英作文英会話 | グレゴリー・ プール |
ナツメ社 |
超えたいポイント
最初が一番きついです。トレーニングは楽ではないです。しかし、そのトレーニングを(毎日)重ねていくと、突然「なんか聞こえる...」と、昨日よりbetterな自分に気づく時点が来ます。その日までがんばってみましょう。
よくある落とし穴
リクエストにお応えして、第10回自主学習支援のための特別講座<マジカルワークショップ>を開催する予定でいます。
今回のテーマ:英語の発想トレーニング
日時:2012年4月28日(土)午後 予定
講師:小栗成子
対 象:英語力をつけたいと思っている方・英語学習の関心の幅を広げたいと思っている方
場所:キャンパス内のどこか(人数に応じて決めます)
募集開始:20日からかな?
★predictingからskimmingへ:
- titleをもとにまず内容の推測を心がける。(無意識にできるようになるまで、意識して行う)各段落ではなく全体として何を伝えようとしているのか、推測してみることで、全体の意図を見失わないようにする。
- 推測をたどりながら、本文を聴く、読む。(まず聴くことにより、大量の文字に埋もれずに強調されて読まれるフレーズ、反復される語彙などに注意を払う[意識]が大切。)
- 聴くだけでは取れなかった情報を、聴きながら読むことで把握し、重要な語(情報)をskimmingする。
- 各段落のトピック、1.で推測した「全体の意図」に即して、各段落にどのような役割(何を伝えようとしているか、説明・補足・補強しようとしているか)を把握しようとする。
★未知語と遭遇したら:
- 未知語をマークしない(文字色が変えてあるテキストの場合は、そこのあまり注意を払いすぎない)
- 未知語の周辺、その段落の内容から、その未知語の品詞、意味を推測してみる
- 全体を読み終えてから、上記4の段階以降で辞書を引く。それまではその語が必要ならその語のまま置いておく
- 辞書で調べた語彙は、ノートに留める。品詞、発音(アクセント)にも注意して、その文での品詞をたしかめて適切な訳語をノートしておく。その他にも意味が多様にある場合は、それも書いておく。また、派生語も書いておくとよい。
- 出逢った単語は、何日間か分をためて覚える、毎日覚える、その場で覚える・・などする。(試験があるから覚える、という覚え方はもう卒業したい)
- その語を見たときに、調べた時に読んでいた文、内容が頭に描かれるようになれば、その語はそろそろ自分のものになりつつある・・と思ってよいかもしれない。(訳語だけしか思い浮かばないのであれば、まだまだ・・・)
- 再度、その語彙と出逢い「調べたことがあるかも」と思うようであれば、辞書よりも自分のノートをまず振り返ってみよう。「調べた事を覚えている」ことも重要。それは「覚える」ことの第一歩。何度調べてもまたノートを振り返るような語彙には、「振り返った印」を振り返った回数分しるしておくとよい。
注意:単語は、音なし、品詞なし、派生語なしでは覚えない!!単一の訳で覚えるのではなく、例文を必ず読もう。
- Predicting→listening(homework: skimming用プリント)
本日の焦点:
Further reading (Oguri selection)
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Passageには、topicがあり、topicを提示するtopic sentenceがあります。topic sentenceそのものが、main idea(主旨)であることもあります。main ideaで訴えようとしていることを補強、補足するのがsuppporting details。Passageの中のparagraphがdetailsだとすると、1つ1つのparagraphにもtopicがあり、main ideaがあり、detailsがあります。文を構成する語彙・フレーズは、ただ於かれている無責任な存在ない・・そう意識して聴いたり、読んだりしてみましょう。
Reading Explorer本文の特色:
「英語ではこういう風に論破していく」と聞くことがあるかもしれません。「英語はこう書く」とも。でもちょっと待って下さい。英語にもいろいろな表現がもちろんあり、TPOに合わせたことば選びがなされます。論文調なものや、報告、ニュースなどは、最も伝えたいことが誤解なく通じるように、論点をしっかりと前面に出すことが多いでしょう。みなさんが母語で何かを書こうとする時、まず何を考えますか? みなさんが英語を書こうとする時、最も忘れがちなのはもしかするとそれかもしれません。書く目的は何ですか?書いたものの読み手の存在を忘れてしまってはいませんか?英語の文を仕立てることに必死になるあまり、忘れてしまうことが多いかもしれません。もし、母語でもそう努めていないのだとすれば、「英語が書けない」のではなく、「(伝わる)ことばが書けない」という意味なのかもしれません。
Reading Explorerのようなジャーナル的なパッセージでは、まず人々の身近なものから関心を引き、中身で実例、インタビューを通しての生きた声など、ドラマティックに、または映像的に伝えようとする場合もあります。そうした表現のしかたをしていても、何が伝えたいのか・・焦点は必ずあります。それはどこ?!最も伝えたいことが、必ずあるはずです。
「何を伝えようとしているのか」を探ることを意識して、読んだり聴いたりするしながら、まず、メッセージ・内容を把握できるようになるのがfirst step。それができるようになったら、second stepでは表現方法(ことば選び)にも関心を向けて、自分の英語の器を大きくしてあげましょう。それが書く力、話す力に結びついていきます。
本講座でトレーニングしようとしている力:
★パラグラフ構成のsignal words/ detailsを読み分けるトレーニングプリントも配布しました。徐々にやってみて下さい。解答はSI-ROOMにあります。
Unit 2- DVD Man’s Best Friend
音声なしで画像のみから、内容の要点を探る。(ただ見てしまわないための訓練)
画像だけでは分らなかった補足情報を、音声(ことば)から探る。
情報の分類。(聴くだけで分らない場合は、スクリピトを読む←Readingと同様)
Unit 2-B Reading: Our Bond with Dogs
Unit 1A: The home of the Olive/ An Oil for Life
- Previewing
- Predicting
- Topic
- Main Idea
Listening:
主役の主語/動詞に注意。key wordをつかむ。Topic, Main Idea を聴こうとする。
どこにfocusして聴くかをトレーニングする。
Reading:
文中で最も重要なメッセージを伝えている文を探そうとする。
- 1つ1つの語にある意味をつかむ。(意味=和訳ではない)key wordsをつかんだら関連をつなぎあわせる。