ATR CALL Brix:プレカレッジ、カレッジコースの活用方法
by 小栗成子
(中部大学語学センター・教授)
自分のレベルにあったコースの選び方
- コースのパートをあけてみます。レッスンを順に開けてみて例文を読んでみます。辞書なしで、音声もなしで、その和文を英文に置き換えることができますか?置き換えることがスムースにできれば、次のレッスンへ。少々たどたどしいな、と感じてきたレッスン(あるいはパート)からスタートしてみてください。
- スタート点をえらんだら、そのパートまたはレッスンを数字の小さいものから順におさえていきます。学習の焦点は「語彙をしっているかどうか」「意味がわかるかどうか」で留まらず次の2点を目標として意識しましょう。
- 音声の補助なしで、自分で和文英訳できるようになる(目から英語がでてくる!)
- 音声を聞いて意味がすんなり耳から入る(耳からです!)
- ただし・・・・とても律儀な方は、レッスンは全て数字の順に最初からなさりたいことでしょう。それもOKです。そうしたいかたは、ぜひ分かりやすいところは自分の最速スピードで、だんだん怪しくなってきたら、スピードを少々緩めながら身につけていってください。分かっているものも、そうでないものも同じペース配分、同じスピードで行うことはおすすめしません。
レッスンを力にするための意識のおきかた
- この教材の中で使われている語彙からは、次のことを吸収できます。
- 品詞(役割)
- 意味(この文の中での)
- 音(言える、聞いて分かる)
- 文の構造(どこが主語で、それにはどんな動詞が付き添い、残りの情報はどこに置かれるか。)
- 文法(文をつくるために、どんな文法がつかわれているか。)
- 語彙の補強
- レッスンが対象としている「ターゲット語彙」のほかに、文には宝物(語彙)があります。自分がすんなり分かるもの以外は、辞書をつかってしらべましょう。
- レッスン途中に調べたい人は途中で、レッスン後に調べたい人は、ノートしておいて調べますが、どのような文の中で使われたかもメモまたは記憶に残しておかないと、後でいかすことができません。
- 「文(とそこに使われている語彙を覚えておこう」という意図的な行為が、いつか無意識にできるようになること・・・、それを口頭や筆記で「復元」できることが本当の学習目標です。
- つまづいた語彙があれば、辞書で調べてその場で覚える、単語ノートに記録していって覚えるなどします。(放置するともったいない!)
この教材で得たい力(最大の目標)
- 文を読むことができる→書くことができる。
- 文を聞くことができる→文を話すことができる。
付随的な学習教材
- 学習教材を用いた学習:いわゆるテキスト教材です。自分が一番付けたい力が中心となっている教材を選びましょう。書店でも、ネットでレビューを見てもよいですが、本学には SI Room(語学専用自習室)があることもお忘れなく。ぜひご活用下さい。自主学習に適した各ジャンルの教材を、学習者レビューとともに置いています。学習は室内のみですが、教材と出逢うきっかけにぜひどうぞ。SI RoomでもATR CALL BRIXの実習をしに来る学生が、毎日います。(19号館2階)
- 実社会にあるものを用いた学習:新聞、雑誌、Web上の情報、テレビ、DVD、CD、ラジオなどなど・・ありとあらゆる実社会で英語を媒体に発信されているものも、有用な教材となります。ただし、初級者までは「学習の目標」として、中級者以上では「学習したことの応用」として、いろいろな媒体で流れている英語を読んだり、聞いたりすることは、絶対のおすすめです。そしてそこで発見した「疑問」や「難点」を、1の学習教材で確認したり、学び直したりしましょう。1.と2.とはバラバラのものではありません。2.を目標として、1.があります。1.なしで2.だけというのは、最上級の人にしか向いていないことも添えておきましょう。
中部大学語学センター