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Using Dictionaries for Pronunciation Training

2月 26th, 2014 | Posted by Seiko OGURI in Magical Workshop | Self Study

意味や用法を調べるだけではもったいないのが辞書。こんな楽しみ方はいかがでしょう。「持っているものを使って発音練習してみよう」ということから、辞書を使っての発音特訓を考えてみました。紙辞書と電子辞書ではそれぞれの特性を活かして、学習方法を変えてみます。自主学習者には、もちろんトレーニング方法の1つとして試してほしい方法です。同業者の方には、クラスのペアやグループアクティビティにも応用して頂けるかと思います。(来年度の小栗クラスでは、クラスアクティビティに足してみようと思っています。)

紙辞書を使って

スタート方法A:自分が「苦手」と感じる音の組み合わせの語彙ページを開いて練習開始。

スタート方法B:アトランダムに、「今日はここ!」とくじ引きのように辞書ページを開いて練習開始。

    1. Aから始めても、どこから始めても、好きなところから始め、続けましょう。(堅苦しく考えないほうが、きっと長続きします。)
      • 例:ACで始まる語彙の最初から、順に発音をしていきます。その際、文字色が異なっていたり、大きく書かれていたりする「使用頻度が最も高い語彙」からまずターゲットにします。たとえばACCEPTを発音してみましょう。
      • 派生語の扱い:その近辺に名詞形のACCEPTANCEが目についたら、「目立つ文字」の語彙でなくても、気づいたら”ついで”に発音してみましょう。損はありません。ただし、この訓練では「発音」筋トレを目的としているのであって、「語彙習得」や「派生語習得」に目的がずれていってしまわないようには注意しておきましょう。
      • 紙辞書を使っている場合は、他の語彙や、意味も目に入ってくる・・それもお得な点です。他の語彙には目もくれない!などという決意は不要です。興味がわくなら見てみましょう。でも、くれぐれも語彙の森の迷子にならない程度にとどめましょう。
      • 欲張らないで専念することがポイント!
    2. 自主学習の場合は、練習時間をコントロールしましょう。
      • 「今日はBRだけしっかりと」「今日はBを全部制覇!」「口が筋肉痛になるほどしたい。」いずれもOK。
      • ただし、練習と練習の間があくよりも、間をあけずに継続できたほうがベター。(例:毎週水曜日に3時間特訓よりも、一日おきに30分や、毎日15分。一日空けてしまった場合は、次の日に持ち越し・・etc工夫してみましょう)一気にやって、一気に忘れる・・は効果が期待できません。
      • 体に覚えさせるには、ある程度の継続が必要!(必要な継続期間は人によって異なります)
    3. 発声(発音)時の意識
      • 姿勢を正します。きちんとした音を出すには、息をきちんと出す必要があります。まずは姿勢!
      • 顔の緊張を解きます。下あご全体がかたい、動いていない、能面のように(どこの筋肉も使っていない)音を出している人をよくみかけます。アゴを動かす、アゴを動かさず舌だけ動かす(取り出せませんので、舌をあちこち口の中で“柔らかく”動かしてみます。)、巻き舌をして舌全体をほぐすのもウォームアップになるでしょう。(巻き舌自体ができないひとは、ぜひ巻き舌にチャレンジを)
      • 目は辞書の語彙を一旦見ますが、辞書から目を話して発音する方法と、辞書に釘付けになりながら発音する方法があります。
      • 辞書を見ている時には、語彙のとなりに記されている発音記号も気にします。
        • 発音教材を使い、発音記号にも親しんでいる場合は、発音記号をもとに「これはどうするんだっけ?」と思い起こしてみましょう。
        • そのうちに、「あ、これはあの語と同じ発音記号が使われている」など、気づけるようになるともっと楽しくなります。(が、発音記号をマスターすることがここでの目標ではありません。)
        • 発音記号に目を向け、ヒントになるようならしてみますが、どうしても楽しくなければ、今は欲張らずに発音に専念しましょう。
      • 辞書から目を離す場合には、ぜひ前に鏡を。
      • 文字をみると「カタカナ発音」になりがちな人も、ここで敢えて文字をみながら「それは違うんだよ」とカタカナ音を追い出す意識を持ちましょう。
      • 文字に弱く、音に強い人は、「この音は、なるほどこうやってつづるんだな」というつづりへの意識を高めましょう。
      • 発音がしづらい語彙ほど、シラブル(音節)の切れ目や、発音記号を観察して、シラブルごとにゆっくり発音してみるのもよいです。ゆっくりから徐々にスピードをあげましょう。(スムースに言える口になるまで)
      • あまりにも発音が苦手な単語を、あまりにも必死に練習しても、自分だけでは解決しないことがあります。それどころか、かえって逆効果で悪いクセが悪化してしまうこともあり得ます。発音しづらすぎる単語は、「いつかこれを制覇してやる」とマークしておきますが、次へ進みましょう。どんどんいろいろな語彙の発音をしていくうちに、口の中、口元、唇、舌が変わってくることを期待して、まずは柔軟運動を優先します。
      • どうしても発音のしかたが上手く行かない、分からない単語があったら、音声の出る辞書で音を確かめてみたり、(教師を含め)頼れる人がいたら、発音を尋ねてみましょう。矯正のしかたも、アドバイスを聞いてみましょう。
      • 常に「筋トレ」を意識。自己陶酔は危険!(自分の壁を越えましょう)
    4. 練習の幅を拡張
      • 「使用頻度」の「頻度」を目安に練習対象の語彙を増やしていきましょう。
      • 「もうこれは前にやったから」もう練習しなくてよい、というわけでもありません。発音しやすかった語彙も含めて、新しい語彙を増やしていく方法もあります。
        • 使用頻度の最も高い語彙を一通りしてみたら、その語彙の例文を音読してみる方法もあります。
        • ターゲットの語彙を増やす方法、文の中での語彙の発音を練習することもよいでしょう。(特に、文になると語彙発音ができなくなる人はこちらがおすすめ)
      • 律儀な方は、自分自身が苦手とする語彙リストをつくっていくのも1つです。でも、ここでもご注意を。リストづくり>筋トレになってしまわないように、気をつけましょう。
      • 目標がブレないように注意。このトレーニングの目標は、語彙習得ではなくて、発音できる語彙数を着実に増やす事!
  • 辞書選び?
    • 英英辞書を使うか、英和を使うかは、お好み次第で。辞書によって、色分け、文字の大きさ分けなど使用頻度を示す工夫が異なりますので、自分が「見ていて苦痛でない」(含:さわりごこち)辞書を使うのがよいかもしれません。
    • 英英の場合、ロングマンの辞書には、Spoken(S)、Written(W)と数字でしめされていたり、オックスフォードの辞書には鍵マークがついていたりします。お好みで。
    • 「意味がちょっと気になる」とか「英英は抵抗がある」人は、もちろん英和を。(ロングマンの英和には、Spoken(S)、Written(W)があります)
    • 紙辞書は高い?・・・開いた回数で割るとすると、辞書がいかに「お値打ち」な教材かがわかるはずです。
電子辞書の場合

このトレーニングは、まず紙辞書で試して頂きたいですが、もし手元に電子辞書しかない・・webの辞書しかないという場合には、その利点を最大限に使ってトレーニングしてみましょう。紙辞書は嫌い!という拒否感があるかたは、電子辞書で上記の紙辞書でのトレーニング方法をしてみるのも、もちろんOKです。

  • 「押しやすさ」を使う:ボタン1押で、次の見出し語へどんどん移れる、スピード感が電子辞書では楽しめます。どんどん押して、どんどん言うことができます。が、ここでも、使用頻度を示す「記号」に気をつけて、頻度が高くないものは、初めのうちは見送ってもいいでしょう。「記号ついてるの?」という方はぜひご自分がお持ちの辞書と相談してください。
  • 「記録」を使う:ボタン1押で、苦手な単語を単語帳に入れていくこともできるでしょう。貯めることに喜びを感じず、時々単語帳を復習しましょう。
  • 「音」を使う:音を聞いて、発音記号も見る。音を聞いて意味も見る。音を聞いて、発音してみる。「紙辞書を今持っていないから練習できない」という言い訳も、これでできません。紙辞書をつかったり、電子辞書を使ったり、webを使ったり・・・いろんなことを織り交ぜて、自分が楽に、長く続けられる方法をみつけましょう。
教える側の方がたへ
学習者に効率的に発音練習させるのなら、リストを作成してやればいいじゃないか・・?!それも考えました。しかし、「効率的」なことが、学習者のために常によいことだとも限らない、と私は考えています。人を頼らずに、身の回りにあるものを使って学習する・・という方法を選んでみました。それは、「先生がつくってくれたリストがないからできない」とならないようにするためです。また、紙辞書に触わる機会を増やす事で、教師なりの「下心」もあります。辞書でなくとも、雑誌一つ、新聞一つ、手当たり次第、語彙がのっているものなら練習に使えます。しかし、常日頃から語彙の見出し数ではなく、使用頻度の高い語彙からきちんと使えるように・・そのため、紙辞書を選んで、それを自分でめくらせて・・ という方法を選んでみました。その意図は、次の2つです。
  • 使用頻度の高い語彙・文から発音できるようにする。→発話機会が多いであろうものからマスターしておく。
  • 使用頻度を意識する→ただ発音できるようになればよいのではなく、使用する可能性の高いであろう語彙からマスターしておく。

たとえばLongmanの辞書の場合には、Spoken、Writtenの使用頻度レベルが分かりやすく明記されているため、「S1」「W1」からまずチャレンジ・・というように提案しておくと、学習者自身がどこからスタートして、どこへ向かおうとしているのか分かりやすかったりします。私のワークショップでは、いろいろなアクティビティにLongmanを意図的に活用しています。

from 第27回英語自主学習支援のための特別講座「Magical Workshop」〜発音は自主学習できるのか?〜by S. Oguri

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