英語自主学習支援講座Magical Workshopが、2011年2月のデビューから、35回目を数えました。
この講座は、本学SI Room(Self-instruction Room、語学専用自習室)にセレクトされている自主学習に適した教材の中から、テーマに応じて「教材の特徴」「自習時に気をつけたいこと」や「学習のコツ」などを英語自主学習者にお伝えしたいと開始したものです。SI Roomでこうした教材を使ってみるもよし、気に入ったものは購入頂くもよし。自主学習に直接結びつくことも、そうでないことも、どんどん吸収していっていただいて、とにかく学習を楽しむ、力をつけるために、自分のために学ぶ力をつける!を目標に開催を続けています。テーマによっては25名までとしていますが、やはりワークショップならではの関わりを大切にするため、このところ通常は10名程度とすることに至りました。
さて、第35回は次のようなことをしました。
第35回英語自主学習支援講座
Magical Workshop
〜文法を聞く〜
- 日 時:2014年11月15日(土)13:00~16:00
- 講 師:小栗 成子
- 場所:192B 多目的演習室
- 対 象:学部生、院生、教職員
概要:
試験のため(だけ)に文法を勉強してきた人たちには、「文法=試験問題」という感覚がどうしても植え付いてしまっているようです。文法を楽しく学んだことがない人たちにとっては、「文法=キライ」「文法=難しい」というイメージがなかなか取り払えません。でも、あなたの文法力、今のままでよいですか?
文法は、もちろん「英語の問題」を解くためのものではありません。英語を読む、書く、話す時だけのものでもありません。「リスニング力が今ひとつ伸ばせず、だいたい解る程度のままだ。」「解る語彙だけを拾っている。」そのようなリスニングには、文法エッセンスを足してみてはどうでしょう。「文法学習はせっせと問題を解くもので、おもしろくない。」という思い込みがある場合は、それを早く捨て、「文法は使うものだ」という意識へシフトしてみませんか?
本講座では、「文法を聞く」とはどういうことなのかについてお話をし、文法が聞こえるようになるまでの学習方法、文法を学びながらリスニング力も高める学習方法、リスニングしながら文法力も高める学習方法を、教材の活用方法とともに紹介します。(ATR CALL BRIXも教材の1つとして扱います)
文法を聞く
「文を聞く」ことができる教材をつかって、耳から文法を確かめてみましょう。耳で文を聞く・・ということは、耳で音素を聞くことではありません。音を識別する力はもちろんですが、語彙力そして文法力がなければ、聞き取った文を再現することはできません。もちろん歌も同様です。歌詞の中にある内容ではなく、そこに使わている文法を意識してみたことはありますか?文法は、どんなところでも出会えるものです。文法の設問に答えるのが「文法」と思っている人は、1日も早くそのトラップから抜け出しましょう。文法は使うもの。使われているものです。
—-講座の内容より—–
1. 文法教材を使う
- Grammar to Go 2:口頭練習(ペアで体験してみました)
- Forest音でトレーニング:全文ディクテーション(ペアでホワイトボードディクテーションを体験してみました)
- Focus on Grammar :Discover Grammarのリーディングセクションを聴きくのは必須。読めるレベルでしたら聴きましょう。耳から文法の使われ方をピックアップできます。演習はworkbookを合わせて、文法書で確認しながら、Grammar Noteを確認しながら、自分の中に文法エッセンスを注入します。
- 文法教材の選び方は、「例文」が要。10より100、100より1000のよい例文と出会いましょう!
- 練習問題=テスト形式=点数をみて喜ぶ=文法力にはならない・・です。例文の語彙、文法がコントロールされており、自分のレベルに合ったものからスタートし、レベルアップを目指しましょう。また、音声の適切さも重要です。音声が聞き取りにくいもの、聞いても内容がおもしろくないもの。そして、例文自体も読んでもつまらないものは、相手ににしないことです。違うものを選びましょう。
2. リスニング教材を使う
- Listening Power 2:リスニング教材でも、もちろん例文、文法を拾い上げることができます。教材そのものが提供している練習方法ではなく、自分に必要なことを学ぶ素材として活用しましょう。3. 資格試験教材(リスニング部分)を使う
- TOEIC、TOELF試験対策教材:この中の文法セクションではなく、小栗のおすすめはダイアログ、モノローグのリスニング。これらをディクテーションしたり、note-takingする際には、文法力がなければ正しく聞けません。
4. 音声付リーディング教材を使う
- Good Read
- Reading Advantage
好きなテーマを選んでリーディング教材を聞く。その時に文法エネルギーは発生します。その意識を持つことが重要です。読む、設問に答えるという内容理解や語彙理解でなく、文法に着目してリーディングをぜひ「聴き」ましょう。違う世界がきっと広がることでしょう。
紹介教材
タイトル(著者、出版社、SI Room登録番号)
- Focus on Grammar 2 Forth Edition (Irene E. Schoenberg、Pearson、8614)
- Focus on Grammar 3 Forth Edition(Marjorie Fuchs/Margaret Bonner/Miriam Westheimer、Pearson、8340)
- Focus on Grammar 4 Forth Edition(Marjorie Fuchs/Margaret Bonner、Pearson、8344)
- Focus on Grammar 5 Forth Edition(Jay Maurer、Pearson、8349)
- Reading Advantage 1 Third Edition(Casey Malarcher、Cengage Learning、8206)
- A Good Read 1(Carlos Islam/Carrie Steenburgh、Cengage Learning、7275)
- World Link Video Course Workbook 1(Susan Stempleski、Thomson、7255)
- World Link Video Course Workbook 2(Susan Stempleski、Thomson、7256)
- Listening Power 2(David Bohlke/Bruce Rogers、Pearson Longman、8285)
- The Complete Guide to the TOEFL Test Listening iBT(Bruce Rogers、Thomson、6681)
- Barron’s Practice Exercises for the TOEFL 6th Edition(Pamela J.Sharpe、Barrons、7192)
- Longman Preparation Series for the new TOEIC TEST Advanced Course Forth Edition (Lin Lougheed、Pearson Longman、8297)
- TOEICテスト公式プラクティス リスニング編 (Educational Testing Service、財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会、8320)
- TOEICテスト新公式問題集Vol.4(Educational Testing Service、財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会、8322)
- Forest音でトレーニング(石黒昭博、桐原書店、8729)
- 総合英語Forest(石黒昭博,桐原書店、8692)
- 表現のための実践ロイヤル英文法(綿貫 陽/マーク・ピーターセン、旺文社、6764)
- アトラス総合英語(ロングマン辞典編集部、桐原書店、8414)