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Magical Workshop for Better Self-study

10月 25th, 2014 | Posted by Seiko OGURI in 未分類

英語自主学習支援のためのSI Room特別講座

Magical Workshop 33

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耳と口を結びつける?

-ATRCALL BRIXを最大限に活かした自主学習方法 -

2014年10月25日(土)13:00〜16:00

振り返りメモです。(今回の講座を逃した方も、よろしかったらお役立てください)

今日の講座では、

  1. 語彙単位の音の聞き方・発音のしかた
  2. 文章単位の聞き方・発音のしかた
  3. パラグラフの聞き方・発音のしかた

 

を中心にトレーニングを体験してもらいながら、教材活用のポイントをお話しました。

今日のポイント

  • 「意味のない音」を練習しない。
  • 「意識」なく練習をして、訓練しているつもりにならない。

発音は、ことば(の音)を発する練習

リスニングは、ことば(の音)を聴く練習 

いずれにも「焦点」と「意識」が必須で、そこには「コンテキスト」と「内容」が不可欠です。ただ「音」を聞き流さない。ただ「音」を適当に発しない。そんなお話を今日はしました。

無意識に、無意味な音を練習しても、何も残りません。その逆が必要です。

何の意識もなく”food”と機嫌よく音を立てていても、何も残りませんが、意識をして初めて身につくものがあります。Fの音に焦点をあててfoodを発音するのと、Dの音に焦点を当ててfoodを発音するのでは、「発達」(改善)する部位が異なります。およその場合ですが、特に日本語母語話者の場合は、子音の形成に時間と努力を要します。RやL、Vといった日本語には組み込まれていないと思っている音ばかりでなく、盲点はF、B、P、MそしてW。鏡をみて要チェックです。Pは破裂が足りませんし、Mは両唇音のキープが甘いことが多いです。Wにいたっては、「う」で発音していることもあります。もっと言えば、TもKもDもできてないことが多いですが、英語音の口を作ろうとしていくと、それだけ耳を使って観察もすることになりますから、耳と口がつながってきます。祝・開通。

こうして語彙単位でまず語彙の発音機能を育てます。しかし、語彙単位で発話することを目標にしているのではないので、そこで終わってはいけません。文にします。文には、意味を持ったフレーズが存在します。意味を伝えようとするフレーズにおいても、語彙単位同様の意識を使って発音をします。そこには、

語彙/語句の発音+文全体のプロソディー

が存在します。トレーニングで最もハードルが高いのは、プロソディーへの意識を無意識なレベルになるまで続けていくことです。怠ければ、身につきかけたものも、すぐに剥がれてしまいます。時間をかけてしみ込ませることが、このあたりに必要です。具体的には、発音用テキスト1冊またはeLearningであれば1コース、意識を持ち続けながら「強化トレーング」してみる必要があります。それが短期集中であればあるほど、効率がよくもなります。スキマを開けずにトレーニングすれば、一層、発達するものもしやすいです。

担当授業ではことごとく、「脱・棒読み」を指導しています。それは耳を開くための第一歩です。文字を見ると「語句読み」になってしまう人も、語句からフレーズへ、フレーズから文へ、「まとまった意味のある単位」へと口を開通させましょう。それには、たくさん聞き、たくさん口から出すことです。たくさん聞き、ずっと聞いている人は、がんばっていないで少しでも口から出す練習を増やしてみましょう。それも我流ではなく、お手本があるのならお手本を聞きながらしましょう。

ただし、今日の講座では始まりに最も重要な例を示しました。英語は1種類ではありません。英語ネイティブでも、いろいろな地域差があります。また、社会層、教育レベル、個人の異言語経験をふくめた個人差があります。今日紹介した「究極の英語リスニングWORLDWIDE」(アルク、英語出版編集部)では、アメリカ、アメリカ南部、イギリス、コックニー、オーストラリア、カナダ、インドといったモデルの発話例、そしてフランス、ドイツ、ロシア、中国といった例を聞いてみました。発音やプロソディーの多様さに耳を適応させるトレーニングは、これから英語を社会で使っていこうとする人には不可欠です。単一言語のモデルに固執することなく、いろいろな英語を聞く時間を確保することがおすすめです。

とはいえ、発音もそれぞれに酷似させる必要はありません。どのような英語使用者にも通用することばでコミュニケーションできることをめざして、まずは間違いのない、誰が聞いても誤解されない音を出せる機能をつくります。それが基礎です。その次にその基礎の上へ、「コミュニケーションしようとしている意図」が最も伝わるプロソディーで発話できるように練習することが必要です。

アメリカの一部、オーストラリアの一部、イギリスの一部へ一定期間留学したり、滞在したりすると、それがあたかもその国、地域「全体」のことのように思ってしまうことがあります。正誤を極めようとしてしまったり、優劣を決めようとしてしまったりする人もいます。「グローバル」に通用することばを身につけようとするのなら、一部の人たちにしか通用しない言語のすりこみは、少し残念な気がします。もう少し窓を大きくして、広い世界を相手にできる「自分の英語」を築いていきましょう。

発音練習は、多様な英語音の中から1つお気に入りモデルを決めて、それからマスターしようとしてみましょう。そのかわり、耳は多様な英語にさらす機会を求めて、英語の受容力を高めていきましょう。

  •  音を聞くだけ
  • 音を発するだけ

という時間の過ごし方は、トレーニングにはなりません。「今、何を身につけようとしているのか」それを自分に言い聞かせながら、練習をしましょう。できないことは素通りせずに、そこに時間を多くとってあげましょう。そうして、1つ1つできることが増えていきます。PC@LLの発音チェックや、ATR CALL BRIXを使ったトレーニングでも同様です。「採点」があるのでついそこにばかり目がいってしまう人がいます。めやすとして</a><a>採点を気にすることはよいですが、100点が出ることをめざしてはいけません。機械が判断する100点ではなく、自分が「100%できているかどうか」を気にしましょう。「100%に近づいているかどうか」を目指しましょう。特に、BRIXは音を自分で発しない限り、活用できているとはいえない教材です。ぜひたくさん音を発しましょう。

本日紹介したSI Room 教材:

  1. 究極の英語リスニング Worldwide(英語出版編集部、アルク )
  2. 究極のイギリス英語リスニングStandard (英語出版編集部、アルク)
  3. 究極のイギリス英語リスニング Delux(英語出版編集部、アルク)
  4. 英語の発音パーフェクト学習事典 (深澤俊昭、アルク)    
  5.  Focuson Pronunciation 1 ,Third Edition (Linda Lane、Pearson)
  6. Focuson Pronunciation 2 ,Third Edition (Linda Lane、Pearson)
  7. Focuson Pronunciation 3 ,Third Edition (Linda Lane、Pearson)
  8. Listening Power 1 (Bruce Rogers/Dorothy Zemach、Pearson Longman)
  9. Listening Power 2 (David Bohlke/Bruce Rogers、Pearson Longman)
  10. Listening Power 3 (Tammy LeRoi Gilbert/Bruce Rogers、Pearson Longman)

講座では、下線のあるものを順に使用。

by Seiko Oguri

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