小栗成子(中部大学) 加藤鉄生(中部大学) 水谷愛子(英会話学校講師)
要旨 電子メール、メーリングリスト、ニュースグループ、Webを活用して、1994年より小栗は様々な公開型ライティング活動を試み、英作文添削指導を通して、自律的な英語学習の促進を図ってきた。オンラインでの添削指導は、英語力レベルの格差が大きいクラスにおいても個別指導を可能にし、学習時間、指導量の増加を促すが、学習内容の定着は果たして、どの程度実現できているであろうか。本発表では、一人一人を学習者として、コミュニケーターとして自律させることができるように試みた学習支援の方法と、その効果について紹介する。
WebNotebookは、小栗が尾関修治(中部大学)と共同で1997年に開発した、Web上の協調的学習ノートである。これまでは主として学習者が教師とともに学習過程で語彙・表現リストを記録・共有していくノートとして活用してきたが、現在のWebNotebookは、小栗・加藤が中心となって、添削指導の過程で指摘された誤りを分類・提示したり、それに対するフィードバックもアーカイブに集積していくことを目指している。小栗・水谷は、添削の個人指導において、電子メール、メーリングリスト、ツリー型掲示板、フォルダ型掲示板を利用した場合のメリットやデメリットを比較する。また、誤りを教師が訂正して示すdirect correction (直接訂正)と学習者に誤りを書き直させるよう、誤りの箇所と種類を示すindirect correction(間接訂正)が、学習者の自己発見能力の向上に与える影響についても議論する。 |
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